こんにちは、レイです。
私は未経験でインフラエンジニアになり10年近く働きました。
今回はその経験から未経験でIT業界やインフラエンジニアの世界へ飛び込む前に
理解しておくべきことを私の経験とともにご紹介します。
私が未経験でインフラエンジニアを目指した理由
私は高校卒業後、営業事務の仕事をしていましたが、
その仕事をずっと続けていくことが考えられず、
手に職つけたいと思い、20代前半で転職を決意しました。
その時仕事を決める上での条件は
「一生働くのに困らない仕事」「社会や人の役に立つ仕事」の2つでした。
私は元々文系で、IT業界は全く興味なかったのですが、
転職エージェントの方からインフラエンジニアは
文系かつ未経験者でも続けている人が多い上に、
私が仕事に求める条件にもぴったりだと言われ、
SES企業に入社してインフラエンジニアになりました。
しかしエージェントに言われた話を深く調べることもなく、真に受け、
「私もできると思う!」という軽い気持ちで決めたことを後悔しています。
もちろんインフラエンジニアになってよかったと思うこともありますが、
働いている間は辛いことも多かったです。
インフラエンジニアになって良かったこと
PCスキルが上がった
営業事務の仕事ではPCを使うときは主に伝票入力で、
Excel関数を使用したり、マニュアルを作成したりなどすることはありませんでした。
(当時勤めていた会社は中小企業で今思うとかなりアナログな会社でした)
それがSES企業に入社して最初にPCの基本操作を学び、
その後、ネットワークやサーバーなどについての研修がありました。
また現場に配属されてからはVBAなどのツールに触れることで、
簡単な事務処理程度なら、ツールを作ることが出来るようになりました。
コミュニケーション能力が上がる
エンジニアはPCと向き合って黙々と仕事をしているイメージがあるかもしれませんが、
社内外の多くの人と直接話したり、電話、メール、チャットなど様々な手段でやり取りが発生します。
私は作業日時の調整や作業内容の確認、打ち合わせが多い仕事でした。
多くの人と接することで、相手に合わせたコミュニケーション能力がついたように思います。
収入アップを実現した
これは入社した会社が本当によかったと思っています。
まれに給与のトラブルがあった(ある)SES企業の話を聞いたこともあります。
私が入社した会社は大手企業のグループ会社で、
手当もしっかりあり、給与・賞与どちらも安定してもらえていたので
転職で収入アップを実現することができました。
手に職ついた
やはり、スキルがつきました。
現在はIT業界を離れましたが、IT業界は人材不足で
数年のブランクがあっても経験者は求められています。
あのまま営業事務を続けているよりは、良かったかなと思います。
インフラエンジニアになって後悔していること
SES企業というものがどういった企業なのか把握せず入社した
SESとは「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の略で、
システム開発や運用・保守などのプロジェクトに技術者を派遣します。
詳しい説明は割愛しますが、通常の人材派遣と違い、
IT業界独特の技術者派遣の仕組みと考えて良いと思います。
この技術者派遣という仕組みを理解しないまま入社して、2ヶ月の研修後、
会社の指令のもと、プロジェクトに派遣され客先常駐で働いていました。
ライフスタイルの変化や成長のため、時には会社都合で、
プロジェクト先が変わり、都度その客先のルールや環境に慣れる必要がありました。
私は3つのプロジェクトに派遣され、
1つは同じ会社の人が複数いる環境だったので働きやすかったのですが、
2つは自分1人で客先常駐だったので、
疎外感や自分の会社に対する帰属意識が薄れてしました。
また、1人で客先常駐をしていた頃、直属の上司は別プロジェクトに派遣されているため、
自分の働きぶりを直接見てもらえない状態で、
人事評価を受けることに何年経っても違和感がありました。
「インフラ=基盤」という安易な考えで飛び込んだ
「インフラエンジニアになってよかったこと」に「手に職ついた」と上げましたが、
「インフラは社会基盤だから無くならない」という安易な考えで入社を決めたことで、
研修や資格取得、業務内容のハードルの高さに苦労しました。
最初にも書きましたが、私は文系で、理系には抵抗がありました。
なのでネットワークの仕組みやサーバー、セキュリティ、クラウドなど覚える範囲が広く、
研修中はもちろん、仕事を覚えるのも苦労しました。
また、資格もネットワーク技術者が最初に取得する
「CCNA」という資格を取得したのですが、何度か落ちました。。。
それに受験料が当時4万円くらいで、落ちたときのダメージが大きかったです。
そしてIT業界は日々進化しています。
なので常に勉強をしてエンジニアとしての価値を上げていく必要があります。
どの業界でも進化はしていると思いますが、IT業界は進化のスピードが速いです。
ITが好きでもなく、興味があるわけでもない、
安定を求めて安易にインフラエンジニアの世界に飛び込んだ為、
自分の価値を高めるモチベーションも低く、
エンジニアとしての限界を感じるようになりました。
障害対応や夜間・休日対応がきつい
インフラエンジニアは主に、「ネットワークエンジニア」と「サーバーエンジニア」に分けられます。
ネットワークもサーバーも私たちが何かしらのITを利用するときに欠かせないものです。
それらに障害が発生すると、復旧対応が必要になります。
もちろん障害が起きたときに備えて、様々な対策はとっていても、
その対策では収まらず、利用者に何かしら影響がでてしまう障害もあります。
そうなると基本、障害が解消するまで対応することになります。
休日に呼び出され緊急対応や、深夜でも対応することもあります。
社会基盤を支えているという使命を感じることはできますが、その重大さやプレッシャーもすごいです。
未経験者がインフラエンジニアへなる為に理解しておくべきこと
これまで私自身の経験を書いてきましたが、
これから未経験者がIT業界、インフラエンジニアを目指す上で、理解しておくべきことを2つ紹介します。
1.未経験者のエンジニアを募集しているのは大体SES企業
未経験者を募集している多くの企業はSES企業です。
SES企業は先ほど述べた通り、IT技術者派遣の会社です。
なので入社した会社ではなく、基本客先常駐での仕事になります。
まずそのことを理解しておきましょう。
派遣されるプロジェクト先に同じ会社の人がいない場合は、
未経験だと心細さを感じることもあるかもしれません。
また、派遣されるプロジェクト先には当たりはずれがあります。
基本、最初のプロジェクト先は自分の希望は通らないことが多いです。
そのためプロジェクト内容が自分に合わない、
客先の人間関係が良くないなどのリスクもあります。
合わないと思った場合、会社にその旨を伝えれば
プロジェクト先を変えてくれることもあると思いますが、
最低1ヶ月~3ヶ月は我慢しなければいけないと思った方が良いです。
2.常に自分をアップデートしていく人がインフラエンジニアとして成功する
未経験で入社すると、「運用・保守」と言われる業務に従事することが多いです。
比較的、簡単な仕事ですが、飽きると感じる人もいると思います。
より上位の「設計・構築」の仕事に就きたい場合は、
資格取得などで成長したい意欲を会社にアピールする必要があります。
常に進化する技術やトレンドについて学び、自己研鑽をしていく人は重宝されます。
私はそういう人と自分を比べてしまい、自己嫌悪に陥ることが何度もありました。
(自分にはやっぱりITは難しいとマイナス思考になることが多かったです。)
しかし、SES企業での経験を活かし、大手企業へ転職をする人や
フリーランスのエンジニアになって、より収入アップを実現している人もいます。
なのでインフラエンジニアの仕事が好きで、
成長意欲が強い人は成功できる世界だと思います。
まとめ
今回は未経験からIT業界、インフラエンジニアを目指す方へ
私の経験を元に、理解しておくべきことをご紹介しました。
私は現在IT業界を離れましたが、インフラエンジニアになったことで
- PCスキルが上がった
- コミュニケーション能力がついた
- 収入アップを実現できた
- 手に職ついた
というメリットがありました。
ですが、インフラエンジニアになって
- 客先常駐という働き方に慣れることができなかった
- 安易な考えで飛び込んだことで、スキルアップに限界を感じた
- 体力的に休日・夜間などの対応がきつい
という辛さもありました。
これらは私自身の経験ですが、これから未経験でインフラエンジニアを目指す方は
- 未経験者を募集しているのは基本SES企業で、多くが客先常駐という働き方になる
- 常に自分をアップデートしていく人がインフラエンジニアとして成功する
ということを理解しておきましょう。
私の経験がこれからインフラエンジニアを目指す方の参考になれば幸いです。