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【初心者向け】SES企業とは?IT業界で働く前に知っておきたい基礎知識と注意点

こんにちは、レイです。

今回はIT業界でよく耳にする「SES企業」の基礎知識についてご紹介します。

レイ
レイ

私は20代の頃、未経験でSES企業へ転職し、IT業界へ飛び込みました。
実際に働いてみるとIT業界の仕組みを理解せず転職したことを後悔することが多々ありました。

これから未経験でIT業界へ転職しようとしている方が私と同じような後悔をすることがないよう、
この記事で「SES企業」とはどういうものなのか?SESのメリット・デメリットをご紹介します。

SES企業とは?

まず、SESとは System Engineering Service の略になります。

SES企業ではエンジニアをクライアント企業へ派遣させ、技術提供 を行います。
多くの場合、自社ではなくクライアント企業のオフィスで働く 常駐型 の働き方になります。
SESは「派遣」や「受託開発」とは契約形態が異なり、作業の成果ではなく「作業時間」に対して報酬が支払われます。

請負契約や派遣契約と同じと思われやすいですが、いくつか異なる点があります。
それぞれ比較のためにまとめました。

項目SES請負契約派遣契約
契約の種類準委任契約請負契約労働者派遣契約
契約の対象作業(労務の提供)成果物(納品物)労働者本人の労働力
報酬の基準作業時間に応じて支払う成果物が完成したときに支払う労働時間に応じて支払う
業務指示・管理原則、SES会社が管理
※実際は現場
請負元が独立して業務を遂行派遣先が直接指揮命令を出す
指揮命令者原則はSES企業側
※実態は発注側
請負元(自社で計画・実施)派遣先の社員が指示
成果責任なし(作業を提供すればOK)あり(納品までが契約範囲)なし(労働時間の提供のみ)
法律の対象民法(準委任)民法(請負)労働者派遣法
使用例(業界)SIerやITベンダーで一般的開発案件全体(成果物あり)で活用テスト・運用などの一時的作業支援

上記を簡単にまとめました。

  • SES:技術者を「時間単位」で貸す。SES側にて指示/管理をするようになっているが、実態はグレーが多い。
  • 請負:成果を納品する契約。作る責任を負うが、どう作るかは自由。
  • 派遣:労働者を「指揮命令つきで」貸し出す。完全に現場の管理下に置かれる。

SES企業で働くメリット

上記でSESの実態はグレーな部分があると記載しましたが、SES企業で働くメリットもあります。

未経験でも採用されやすい

IT業界未経験でも研修制度を設けている企業があるので、採用されやすいです。

さまざまなプロジェクトを経験できる

開発、運用、構築などさまざまなプロジェクトを経験できるチャンスがあります。

人間関係が楽

プロジェクト単位で現場が変わるため、固定の人と働き続けることがなく、人間関係をリセットしやすいです。

SES企業で働くデメリット

メリットの一方でデメリットもあります。
知らずに入ると理想と現実のギャップに苦しむことになります。

現場ガチャの可能性

配属先により、仕事内容、環境、人間関係が大きく異なります。
特に未経験で入ると、配属できるプロジェクトも限られている上、自分で選ぶこともできないことが多いです。

スキルアップが難しく、自己研鑽が必要となる

特に未経験で入るようなプロジェクトは比較的簡単な業務であることが多いです。
そのため、エンジニアとしての価値を上げるにはその業務をするだけでは価値は上がりません。
資格取得や自ら動き情報収集をするなど、自己研鑽をして、自分の価値を上げる必要があります。

帰属意識が持ちにくい

客先常駐で働くため、自社 (SES企業) への帰属意識は薄まり、孤独を感じやすくなります。
そのためSES企業ではエンジニアの帰属意識が薄まらないように、
休日や業務後に社員を集めてイベントや会議などを開催し、社員同士のコミュニケーションをとる機会を設けています。

SES企業はこんな人に向いている / 向いていない

SES企業で働くことが向いている人と向いていない人がいます。
転職前に自分がSES企業に向いているか考えるようにしましょう。

SES企業に向いている人

  • さまざまな現場で経験を積みたい人
  • 順応に働ける人
  • 自発的に学べる人

SES企業に向いていない人

  • 長期的にひとつの企業/環境で働きたい人
  • 丁寧なサポートを求める人
  • 環境の変化に順応するのが苦手な人

まとめ

今回は初心者向けにIT業界での働き方のひとつである「SES企業」について基本情報をご紹介しました。

SES企業は未経験者でもIT業界に挑戦しやすい環境ではあります。
しかしSESは通常の派遣契約や請負契約とは異なります。
その特徴をよく理解せず入社するとミスマッチが起きてしまいます。

また、SES企業の選択やキャリアの描き方次第で、エンジニアとしての未来が大きく変わります。
初心者こそ、メリット・デメリットを理解し、しっかり情報収集をした上で、自分に合った企業を見極めていきましょう。

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レイ

ブログ初心者、レイと申します。
東京で10年以上働いてきましたが
都会の騒がしさに疲れ地方へ移住しました。
日常の出来事や感じたこと
過去のことなど色々書いていきます。

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